僕の同性愛者に対するイメージが変わった理由

一つ前の同性愛者に関する投稿を書いている中で、僕がシアトルで経験し、見てきたことについても語りたくなったのでこちらに続きを書きます。

ここでぶっちゃけると、シアトルに来た直後は同性愛者に対してかなり悪いイメージを持っていました。というのも、シアトルに来たばかりで英語がまだ全然できない中、寮で唯一仲良くしてくれたアラブ人が実はゲイで、夜部屋に突然訪れてきて強引にキスを迫られたからです。何とか身を守ることには成功しましたが、この経験のせいで同性愛者に対するイメージは最悪でした。(ここだけの話、同性愛に厳しいイスラム教でも同性愛者は一定数いるらしいですよ。)

それから暫くの間、同性愛者に対するイメージが変わることはなかったのですが、ある時ダウンタウン・シアトルを訪れた際、The Susan G. Komen 3-Dayという乳がん撲滅キャンペーンのウォーキング・イベントを見かけたことが、同性愛者に対するイメージが変わった最初のきっかけでした。そのウォーキングイベントの中にブラジャーを着けて参加をしているゲイの男性が居たのです。初め見た時は何だかおかしくて笑ってしまったのですが、よく見ると彼らが本気だということが分かったのでその後笑うことはできなくなりました。

実は男性も乳がんに罹ることは珍しいことではなく、彼らは男性も乳がんに気をつけなければいけないことを広めるためにブラジャーを着けて参加していたのです。男性がブラジャーを着けて参加していたおかげで印象として強く残り、そのお陰で僕もその事実を知ることができました。アメリカでは会社や団体などが宣伝を兼ねて社会貢献のイベントに参加することは珍しくありません。おそらくその同性愛者の団体も宣伝を兼ねて、その乳がん撲滅キャンペーンに参加していたのだと思います。

 

 

次のきっかけは同性愛者の友人(Ben:仮名)ができたことです。自らがゲイだと公言する人に出会うことは特に珍しいことではなかったのですが、特に関わることはそれまでありませんでした。ただ、Benと出会ったのはボランティアである大きなプロジェクトに参加した時のことで、その後プロジェクトの関係でよく連絡を取り合うようになりました。

Benはよくボーイフレンドの話題をとても楽しそうに話します。でも、不思議と、シアトルに来たばかりの頃に経験したような身の危険は感じないんですよね。それはひとえにBenが自分は同じ同性愛者の人と一緒に人生を歩みたいと彼の考え方を伝えてくれたからでもありますし、一般の人、特に男性から悪いイメージや偏見を持たれないように言葉を選んでいたからだと思います。そこでようやく僕は、好きになるのが同性の人というだけで、彼らもごくごく普通の人たちなんだなと理解できたのです。

Benという友人を通して同性愛者に対する理解が深まったことも当然ありますが、その後同性愛者に関してのニュースが目に止まるようになっていきました。これはどういう意味かというと、今までは無関心で通していたのが、アメリカのニュースの注目トピックに上がっていると自然に読むようになっていきました。その中で知ったのが、シアトルでも度々ゲイ・パレードが開催され、同性愛者の人権改善を求める運動が行われたり、また、同性愛者の方による社会貢献活動も行われているということでした。

前回の投稿でも少し触れた通り、アメリカではキリスト教の影響で同性愛者を認めない方も一定数います。しかしながら、シアトルで多くの人に受け入れられることができたのは、こうした活動があってこそなのだと思います。最近のニュースですと、キリスト教会の人たちがゲイ・パレードの参加者に向けて「今まで差別をしてごめんなさい。僕らは皆同じ人間です。君たちに神のご加護を。」とプラカードを掲げ、泣きながら参加者の方がキリスト教会の人たちと抱擁をしていたことは記憶に新しいですね。

 

 

こうした経験を通して僕が感じたのは、日本とは違い、アメリカでは差別などが行われてきた歴史的背景から、権利を手に入れるために行動を起こし、権利を主張することの重要性がごく一般的に認知されているんだなということです。アメリカの歴史的背景から見るとこれは決して褒められたものではありませんが、でも、だからこそ、このような考え方が定着していることは素晴らしいことだと思います。この考え方の違いが、シアトルに比べると日本で同性愛者に対する理解が低いことに繋がっているのだと僕は考えます。

例えば、日本でのニュースのコメントを見ると、同性愛者に対して何となく気持ち悪いという意見を持っている男性が多いように見受けられました。でもそれは彼らを知らないからこその発言なのかなと僕は思います。やっぱり人って理解できないことって敬遠しちゃうじゃないですか。でも、僕から言わせてもらえば、彼らは本能的に同性の人を好きになってしまうだけで普通の人なんです。

確かに日本のテレビに出ているようなゲイの人たちって、テレビを盛り上げるために変な人が多いと思うので、そのせいでイメージは悪くなるかもしれません。でもそうじゃない普通の人が多数だと僕は信じています。また、中には強引で気持ち悪い人もいるかもしれませんが、でもそれって同性愛者の人たち以外にも普通にいるのと同じことですよね。シアトルに来て経験をしたから今だからこそ言えることですが、同性愛者の方々も僕らと変わらない普通の人たちなんだと今では思います。

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